The History of Leatherman Tool Japan(LTJ)
~レザーマンのルーツは「関」にあり~
1983年に創業されたLEATHERMAN は、アメリカのオレゴン州ポートランドで製造され、
世界100カ国以上に輸出され人々に愛用されています。
実は、初期のLEATHERMANのナイフブレードは、名刀の産地で知られる岐阜県関市で製造されていたのです。
創業当時、創始者ティム・レザーマンはポートランドの小さな工場で初期モデル「PST」を製造していました。
徐々に注文数が増し自社での製造が限界に達していた頃、
とあるショーに出展していたティムと関市の老舗刃物メーカーである三星刃物株式会社のニューヨーク支店の社員が出会いました。
それをきっかけに、日本の高い製造技術に惚れ込んだ職人気質のティムは三星刃物と協力し、
関市で日本製として量産体制を作り、今日の世界ブランドとなる礎を築いたのです。
岐阜県関市でナイフブレードを製造し、
新潟県でプライヤーを製造し、
広島県でやすりの目立てを行い、
長野県で特殊な熱処理を行い、
最終工程は岐阜県関市で完成に至る各パーツの組付けを行い、
ポートランドへ出荷していました。
このように、三星刃物のサポートと共に日本各地の高い技術を集約し初期PSTは造られていたのです。
これはLEATHERMANのコアなファンでも知る人の限られた歴史です。
現在では、設計から部品の製造・組立て・出荷まで一貫してポートランドで行われていますが、
そのルーツには「関の匠の技術」が生きているのです。
ティムと三星刃物の絆から、
ティム本人の出資を受けLEATHERMAN設立より3年後の1986年にレザーマンツールジャパン株式会社(現:株式会社LTJ)が設立されました。
歴史からの経験を活かし、単なる輸入商社ではないユーザーにとって価値のある企業であるべく、
2015年には日本特有のニーズに答えるLTJオリジナル製品STYLE CS ナイフレスを開発しました。
これからもティムの意思を継ぎ、日本でのLEATHERMANの普及と25年保証の徹底を岐阜県関市から続けます。
(左)Tim Leathermanと三星刃物先代社長(1985年)
(中)日本製POCKET SURVIVAL TOOL (PST)
(右)米国本社 ベン社長と代表 渡邉(2015年)